おしゃべりきものⅡ-または、おしゃべりねこ

2018年 07月 20日 ( 2 )




西瓜・くー・雨乞いとペトログラフ

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 暑さのお見舞い申し上げます。せめて目に涼しいものを。初物の小玉西瓜。



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 今日のくーちゃん。ピースの「お立ち台」に来ている。ピースは家の中から見かけて、かるくシャア、と言ったが尾も太くせず、そのまま引き下がった。
 くー、初めの頃の写真よりあきらかに子どもっぽい。


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 あら?写真、横に入っちゃった。1994年発行のペトログラフハンドブック。
ペトログラフ(超古代に岩に刻まれた文字や記号、図形など)の解説と各地に遺る実物の写真あり。


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一番上が雨乞いの「イルガガ」。


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 この本を読んだ頃はまだ沖縄へ行ったことは無かった。「アシャギ」は沖縄で、身分のいい家に残る別棟の部屋で、王府の役人や貴族を接待する場所を言うのと同じ言葉だと気づく。住居より床が高い。


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 アカは「水、祭壇の水、水神」とある。閼伽(あか)は貴人や仏前に上げる水を言う言葉(閼伽桶、など)。
 シュメール文字由来だというこれらのマークは、日本各地の岩に刻まれて残っている。
 私が実物を見た事があるのは岐阜県、恵那市中野方(もと中野方村)で、ペトログラフが次々発見されたあとのこと。いい状態で、しかも数多く、世界的大発見だったので、世界ペトログラフ学会がこの地で開かれた。
 
 同級生の一人が中野方に住んでいる。嫁ぎ先の家の田の中に石があって、昔から、動かしてはいけない、田植えが済んだら泥を洗い流しておかなくてはいけない、と言い伝えられていたという。
 その石には豊穣を示す「七枝樹」が刻まれていたのだった。
 この本が出た頃はまだ中野方のペトログラフは発見されておらず、著作権設定のため写せない分布図があるが、それにも載っていない。

 私の養家があった土地は峠を挟んで中野方と隣接していたので、中野方の笠置神社、通称「お鎌さま」へ遠足に行ったことがある。笠置山の頂上から笠置神社を結ぶ直線上に、点々とペトログラフがあったが、木が繁って見えないのだから、後年研究者が発見するまで誰も知らなかった。
 お鎌さまの名は、鎌が祀られていたからだが、鎌は「風切り」(風避け)を意味する事を後年、糸魚川市で知った。お鎌さまは雨乞いの神でもあった。雨乞いと言い風切りと言い、いずれ農耕に関わる。
 偶然発見されなければ、土地の人にも忘れられて埋もれたままだった太古の遺物、思うだにわくわくする。もう一度見たいな。







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by buribushi | 2018-07-20 22:45 | 季節 | Comments(6)

「82歳の日記」メイ・サートン

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 メイ・サートンは未知の作家だった。題名だけでこの本を読もうと思ったのは、わたしと一歳違うだけの女性の、身体や心の老いの有様を見たかったから。
 ベルギーに生まれ、4歳で両親とともにアメリカに亡命したメイは、生涯独身だったらしい。著書が何万部売れたという記述。多くの友人。病気や、身体の不随意。田舎の古い家に一人住んで、厳しい冬に暖房が止まる、汚水が溢れるなどのことが起こる度に人を呼ばなければならない。
 歩くのもやっとのような身体で、車を運転して食料を買いに行く。手助けをしてくれる若い友人の作った食事の美味しさ、ベッドに上がってくる飼い猫のピエロなどに幸せを感ずる。多くの人に贈られる花の美しさが度々語られる。
 わざと著書を紹介されなかったり、不当な批評を受けた悲しみなどには、何時までもおぼれず自分の中で処理して行く。
 すべて手放さなければならない時期の自覚、身体の変化に深く疲れる。
 この頃はもう、タイピングもペンによる執筆も困難で、テープに吹き込んだ「日記」だったという。完成の後一年足らずで亡くなった。

 表紙の、作者の写真。白髪。背から腰へカーブしたその線。両手をうしろに引いて、子どもがペンギン歩き、と言う、バランスのとりかた。すべて私の上にも表れてきていることと同じ。
 玄関の出入り、階段、時には椅子に掛けることさえ人の助けが要るメイに比べたら、鋸やスコップが使えるだけ私のほうが「若い」けれど、この年になると一年は短く、変化は早い。胸が萎んだ氷嚢みたいになるのも、80過ぎたらあっという間だった。
 「これで××歳!」「〇〇歳にしか見えない!」などの食品や薬品、化粧品の広告が後を絶たないのも、老いを恐れるからだろうけど、何をしようと年は年。じたばたしても仕方がない。。
 歯を失って見かけの老いがひどく深まったが、これも致し方なし。口角を上げた、微笑の表情をしていると口元の醜悪がある程度わからなくなる。そんなことより、身辺の整理。心も出来るだけ整理。あとは万事大自然にお任せ。

 
 

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by buribushi | 2018-07-20 07:20 | | Comments(4)

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