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おしゃべりねこ

埴生の宿

          9月25日 土曜 晴れ 16度・・26度


埴生の宿_a0203003_17054372.jpg
 宮本常一「日本人のくらしと文化」河出文庫 の表紙は茅葺き屋根の破風の写真で、それには最近湯之谷の妹が送ってくれた、昭和30年代まであった魚沼の生家の写真が似ている。
 今思うと、集落で一番後まで残った、古い建物ではないだろうか。小学校で、「この中で自分の家が手斧削りで出来ている者がいたら手を上げて」と言われたが誰も手を上げたものはいなかった。
 夕飯の時そう言ったら、「おらちがそうだねかや」(そうじゃないか)といわれたが、そんなこと聞いていなかったもの。鉋が使ってないという柱は、そういわれてみればまっ平の肌ではなかった。
 厠はくぐり戸を出た外に、厩は中にあった。馬はもういなくて、焚きもの置き場になっていた。厩と台所の間は広い土間になっていて、餅つきや味噌の仕込みなどはそこでした。土間がある家は縄文の名残、と宮本氏が書いておられたと思う。
 子どもの時よそへ遊びに行ったら、土間に藁を沢山敷き、その上に寝ているのを知って驚いたことがある。
 井戸は家の中(台所)にあって、釣瓶で汲んで使い、ふろ水汲みは子どもの仕事だったが、釣瓶に何杯汲めばいっぱいになるんだったか。
 夜になると家から明かりが見える山古志村へは宮本常一が来られて、牛の角突き、と言われた闘牛のことなども著書にある。昔のおらち(我が家)を宮本氏にみてもらいたかったなあ。
 最も古い形が残っていた、とは最も古くなった家だったということで、破風のやや前に傾いた形さえ、ボッコレ家(壊れかけた家)だ、というのでガキどもが馬鹿にして、家の横を通るときはわざわざ、おっとっとっと、とつんのめりながら歩いて見せるのだった。
 私が十五歳で家を離れたのち、駅前(上越線の無人駅)に家を作って移り、さらに場所はそのまま、高床式で雪は自然落下させて地下水で消す家になった。
 私がお盆に里帰りしてスケッチした家の全景があって、探すのだが見つからない。破風の前の、杉皮の庇が不ぞろいになって垂れているところの様子など見るに、私のスケッチとこの写真は同じころの家だ。うちにカメラは無かったが、だれが撮ってくれたんだったろうね。
 鎮守様から真っすぐ伸びた道の突き当りに同じ姓の集まり(マキという)の大本家(おおほんけ)だという家があり、その途中に我が家があった。江戸時代にはもう住んでいたことは確かで、弟ならもっと詳しく知っているだろう。




by buribushi | 2021-09-25 18:23 | その他 | Comments(5)
Commented by itotohari531 at 2021-09-26 11:16
すばるさま こんにちは( ^ω^ )
画像の茅葺屋根のお家、私が小低学年まで住んだ実家も同じ様な家でした。
太い柱や太い梁は仰る通り「手斧削り」でした!そして大黒柱も木の形そのままのような粗削りの木でしたよ。
そして大黒柱は囲炉裏の煤で黒光りしていた…私あの太い柱が大好きだった。
家の二階?ではお蚕もしていましたよ(^^;;
(二階といっても吹き抜けのような造り)

40過ぎた頃から、、、囲炉裏が恋しいと思うようになったが現実問題無理なので、せめて火鉢が欲しいと考えているのですが、暴れん坊猫がおりますので諦めました。
火鉢に鉄瓶をかけ(のせ?)沸かした湯でお茶を点ててみたかった(^^;;
Commented by mikeblog at 2021-09-26 14:09
すばるさんこんにちは。
「宮本 常一は、日本の民俗学者、農村指導者、社会教育家。」なんて紹介されていますね。足尾のことなど書いてあって読んだことがあるような、どこかに一冊くらいあったかな。
田舎の昔の家は柱も「手斧削り」でお勝手は天井も板が張って無くて下から見えましたからいかにも手作り感がありました。今みたいに大工さんは会社組織は無かったから一人で来て(見習いのお弟子さんなど連れて来た)お茶の時間お昼休みなど家族と一緒に過ごして幾日も長々と仕事していました。棟上げ式には餅撒きがあったりして聞きつけて遠くまで拾いに行ったりしましたっけ。使う材木も製材はして無いから大変だったでしょうね。子供は毎日大工さんの仕事など楽しく見ていたものです。今みたいにコンテナで組んである部屋そのまま運んで来て組み立ててしまうのとは違いますよね。家も昔とは違うなぁ、なんて見ています。畑の周囲も前にやっていた畑の場所も全部家が建ってしまいました。昔の家と言ったら古いお寺か神社くらいですね。
Commented by buribushi at 2021-09-26 17:59
suzuさま こんばんは
囲炉裏を焚きづめでしたからねー。祖父の箪笥だったと言う黒い桐ダンス(それも自分の畑の縁から切った桐の木だそうです)をもらい受け、水で洗ったら黒い水がどんどん出て、なんと赤っぽい塗りの箪笥でした。
あれには驚いた。長年のこととは言え、よくもあれまで煤けるものです。蚕も飼いましたね。さわさわさわ・・・と桑の葉を食む音がしました。
屑繭を煮て、藁の手帚でチョイチョイ、と撫でて糸口を出して、からからと糸引き、なんて立ちつくしてずっと見ていました。大昔になりました。
時代物の長火鉢がありますが、あれを使う日はもう無いでしょうね。
アケビ皮のおかず早速真似しました、細かく切って炒め、味噌と砂糖少々とで味付け、ほろ苦くて美味しかったです。
Commented by buribushi at 2021-09-26 18:13
ミケさまこんばんは。
宮本常一の本が好きでずいぶん読みました、文庫本がたくさんあるし、「宮本常一と歩いた昭和の日本」シリーズは25冊もあるし、講演集も8冊だったかな。
年取って、読んだのを忘れるんで、全部読んだらまた最初へ戻るとまた結構面白い^^;
囲炉裏の部屋は天井がなくて、茅屋根の裏が見えたような。そこへ粟の刈り取ったのなんかびっしりと下げて粟天井になって居ました。
粟餅をついてもらって、黄色い方の餅、なんて食べていましたが、今思えばスゴイゼイタク。もう一度粟餅が食べてみたいものです。
大工仕事ねー。昔は家を建てるなんて何代に一度の大仕事で、建前も餅を投げるやら大賑わいだったけど、いまは大工にご祝儀どころか賄いも何もないことが多いらしいです(息子は大工)。
Commented by buribushi at 2021-09-26 18:21
記憶違いがありました。だんだん思い出すに、屑繭は真綿に作って、そこから糸を紡いだのは紬に織られ、いい繭を煮て糸をとった生糸を織ると、つっぱったような半透明の生絹に。それを灰からとったアク水でにて(練る、と言った)初めて柔らかい白絹になりました。母はそれを染屋に出して裾模様に染め、自分で花嫁衣裳を縫いました。

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