おしゃべりきものⅡ-または、おしゃべりねこ

カテゴリ:本( 91 )




本の貸し出し控え

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「図説 日本の絣文化史」という大冊の本を人に貸したことがあった。貸し渋ったのを、ぜひ見たいと言うことで、日付と名前を書いた借用書を置いて行かれたのだ。

何ヶ月、ではないもっと長い日にちが過ぎ、本棚を見て借用書を見つけた。借り主はもう忘れていて、借用書を見て思い出したが、その時は古書として売られた後、という意外な結末。
なんとしてでも手に入れてくれ、幾らであっても弁償するからと平謝りされた。ネットで探して、幸運にも一冊だけ出版元にあったのを買った。定価だった。

ド○ロクの作り方の本など、行方知れずになって買い直したのもまた見当たらない。必要になって探したとき初めて貸したのを思い出すので、相手の名も忘れている。
「貸し出しません」などと書いて貼って置くけど、効き目は、さて。
本好きの人はたいてい自分で買うし、貸してもすぐ読んでしまうから大丈夫なので、経験によりアブナイ相手は解って来た。あなたを疑うわけじゃないけど、一応書いて置くね、と、書名と名前を書いて本棚にピンで止める。味噌の作り方が出ている本一冊、本日貸し出し。


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by buribushi | 2015-12-27 14:35 | 本・短歌など | Comments(6)

夏みかんマーマレードの源流

左は佐藤雅子「私の保存食ノート」のマーマレードのページ。
右のカラー印刷は高山なおみの「料理=高山なおみ」のマーマレードのページ。
下の文庫本が今日読んだ佐藤雅子「季節のうた」。
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 河出文庫の、佐藤雅子「季節のうた」を読んだ。初版が1976年だというこの本は、2014年に文庫本化するにあたって、料理家の高山なおみが解説を書いている。帯も書いている。
 「夏みかんの外皮2個分を薄く刻んで、カップ5,6杯の水で柔らかくなるまで煮て、一晩そのまま鍋ごと置いておきます。翌日果実一個をむいたものと、みかん全部と同じ目方のお砂糖で煮詰めて作ります」
という引用に続けて、「何をかくそう私のマーマレードは、雅子さんのこのレシピがお手本になっています」と書いている。

 佐藤雅子「私の保存食ノート」にはもっとくわしくマーマレードが載っているが、皮2個分に果実1個、その目方と同じ目方の砂糖。水6カップで皮を煮て、そのまま一晩おくところは同じ。

 私はこのレシピに従って煮たマーマレードの苦さに一度で止めて、刻んだ皮をつかみ洗いして、茹でて水を替えてから一晩置くと変え、水はひたひた、砂糖は、ミカン二個分の皮と実全部の目方の6,70%の砂糖、という我流になって、30年以上煮て来た。

 昨年、「料理=高山なおみ」という本でマーマレードのレシピを見た。
 夏みかんの皮二個分、実一個分。砂糖は材料の目方と同量。ここまでが佐藤雅子式で、皮の下ごしらえはたっぷりの水で煮たって1,2分で茹でこぼし、またたっぷりの水で茹でて水をかえる。これをくりかえして、ほどほどの苦みになったら茹で汁ごとひと晩おく。
 高山なおみも、最初のレシピは苦かったのだな、とわかる。そこから自分のレシピに直していったのだ。
 これを見てから、私も皮を茹でこぼすやり方にして、皮と実は同量、砂糖は6~70%という自分式は変えず、マーマレードを煮るようになった。これが楽に出来て美味しく、もう戻る気はない。

 佐藤雅子式から我流、それから高山なおみ式へと変わって来たと思っていたが、もとはみんな佐藤雅子レシピだった、と今日知る。
 早くまた夏みかんを煮たくなった。



by buribushi | 2015-11-13 20:15 | 本・短歌など | Comments(6)

好きな本たち

藷を掘って、広げて干したり、それを箱に詰めて片付けたり。
デッキへじかに上がる階段が朽ちて危なっかしくなったのを夫が外したので、その下の草を取ったり。デッキの下は、冬、家に入れるほどでは無いが外に置かない鉢、クレマチスやホトトギスなどを入れて置く場所。
階段でふさがっているのを幸い草も取らず、不要の鉢や割れ物などがおいてあったのを整理。
など、して一日が終わる。気が付いたら写真が一枚も無かったので、好きな本を撮って来た。読み返し、読み返ししている本たち。買わなくても、借りなくても、ありがたいことに読むものには困らないのだ、ほんとは。


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石牟礼道子の本はそう多くない。


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高山なおみは料理本もエッセイもすき。寝る前に布団の中で読んで、安らかに眠くなってぽとっと落とす本、はたいてい高山なおみで、いま「日々ごはん」の4を枕元に置く。


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武田百合子の「富士日記」も、何遍読んでも新鮮に感ずる本。高山なおみが富士日記を好きで、彼女の「今日もいちにちぶじ日記」[明日も・・・ぶじ日記」は富士日記をもじってつけた名だという。
武田百合子のロシア紀行「犬が星見た」の跡をたどる旅をしている。その本をまだ買っていない。


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佐野洋子の本も出るたび買って、私より若い人だから一生読めると思ったのにもう亡くなってしまった。
絵本「もぞもぞしてよゴリラ」活字中毒者は本を読まない日はないが、読んで号泣したのはこの本だけだ。


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沖縄本だけで4段ある。古本も多く、古波蔵保好の「沖縄物語」「料理沖縄物語」などを始め、多くを那覇の大道の、いまは無い暁書房で買った。いい古書店で、行くたびに寄ったが、CDなどが増えて様子が変わって来たと思っていたら、次に行った時は無くなっていた。
4歳のころの「講談社の絵本」を振り出しに途切れない活字中毒、戦後、親の古い農業雑誌や辞書を繰り返し読んでいた時期もあったが、いまは一番恵まれている。



by buribushi | 2015-10-21 21:59 | 本・短歌など | Comments(4)

「椿の海の記」

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活字中毒者なので、出かけるときにも何か読むものを持たずにはいられない。

今度の大阪・京都行きに持って行った文庫本、石牟礼道子「椿の海の記」。自伝的形式に託した長編の第一部で、気を楽にしてたのしく書き上げたいと取りかかった、と本人が書いている。(この本のことは前にも一度書いたし、引用している水俣言葉も多くは同じ)



「水俣病をテーマにした四部作を書きすすめて、あまりに苦しいので、たのしいことをはさんで気力と体力をつけ、残りをなんとか書き上げて死にたいと」はじめたが、たのしいこともあるにはあるけれど、生易しくはない。

「人のいのちさえも金もうけのためなら、殺しても罪障を感じないで、経済の繁栄のためなら、世の中の多少のひずみは仕方が無いと考える種類の人間が増えてくる前の、心優しかった時代の山川や海の、いわば精神性を保っていたふるさとを、描いてみたかったのだとおもう」とある。

自分のうちの船だった廃船が波に晒されている海岸で、みちこと父親の会話。
「ひとりで徒然(とぜ)なかかなあ、この船」
「うーん、ひとりじゃが 徒然なかかもしれんばってん、びなは這うてくるし、蟹(がね)は這うてくるし、星さまは毎晩流れ申さるし 潮のくれば、さぶーん、さぶーんちゅうて、波と遊んでおればよかばってん、にんげんの辛苦ちゅうものは・・・こういう船のごつ、いさぎようはなか」

らい病だった隣人徳松が、親子三人で姿を消す。
「本妙寺にども廻んなはれば、徳松殿にもよろしゅう、なるべく長生きしなはるごつ、長生きさえしとれば、なんなりととよかこつもあろうぞちな、いうてくだはりまっせなあ」
と言う村人。

道路を作ると財産を使い果たした祖父、「めくらで気のふれた」祖母、身売りした末、十六歳で若者に刺されて死ぬ少女、生易しくはない世界を描いているのだが、ちりばめられた、詩のように澄みとおった水俣言葉を読むだけで、温かい手でほとほととたたいてもらうようで、心がしずかになってくる。
何回読み返しても、古びない本。



by buribushi | 2015-10-20 22:13 | 本・短歌など | Comments(2)

森於菟 「耄碌寸前」

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森茉莉の母親違いの兄、於菟の随筆集である。
覚えが無いほど幼い時に両親の離婚で母を失い、里子に出されたり、祖母と曾祖母に養育されたりした。その後自分と10歳しか年齢が違わない若い継母を持った。
母をひたすら愛している茉莉が描いてさえ、於菟にもの柔らかに優しい母だったと思えないが、そういう寂しい育ち方をした人のこの飄々とした老いっぷり。

鴎外の死は萎縮腎を病んだためとされて來たが、重い肺結核だったことが明かされている。
しげ(茉莉の母)が、あんたのお母さんにうつされたのだと言ったことがあるが、継母継子の間柄で素直に聞けなかった、とか、死の床の鴎外にしげが取り乱して泣きつき、鴎外の友人の賀古氏に「見苦しい、黙れ」と一喝されたとか、茉莉のものだけ読んでいたのではわからなかった面が多く出てくる。

医師である於菟が、解剖にまつわることをいろいろ書いている。事実を見て来た人の、筆力ある描写、読み返そうとは思わない。この部分を見て、選択肢のひとつとしてありかと思ったこともある、献体は絶対にしたくなくなった。

於菟が男児二人を海水浴に連れて行った時、子どもを浅瀬に遊ばせて、自分はゆうゆうと一回り泳いできた。と、見せかけて、背の立つ深さで頭だけ水面に出してただ歩きまわったのだ(泳げない)というところなど、お人が見える。




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早く随筆家として名の出た、茉莉の妹の小堀杏奴「晩年の父」を読み、茉莉の多くのエッセイを読み、いま、兄於菟の書いたものを読む。その、父母の家の見方の相違。
「世界は自分の感受性で出来ている」というのは、真実に違いない。

鴎外の家だった「観潮楼」の末路も読むにくるしいが、店子の失火により全焼したとき、ほっとした部分もあると於菟は言っている。その後の土地は市に寄付されて、いま鴎外の文学碑が建っているらしい。



by buribushi | 2015-09-01 22:05 | 本・短歌など | Comments(6)

しぐれ味噌資料

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6月26日、津南で若杉友子さん(ばあちゃんと自称しておられる。わたしと同い年)の講習会で習った中の一つ、「しぐれ味噌」はうちに定着、欠かさず作って置く。

春と違い摘み草はそんなにし易くないけど、草刈り、草取りの後すぐまた生えて来る、芽を摘んで置けばすぐまた脇芽が出る、ものが相手だから、材料に困ることはない。

共同で市の図書館からまとめて借りておく本から2冊借り出して來た。
食べられる草には詳しいほう、のはずで、あまり目新しい話もなかったが、吾亦紅の芽もたべられること。ヤブガラシは藪枯らしではなく藪辛しで、食べられなくはないが辛いこと。の、二つを覚えた。

今朝摘んだ材料。
たんぽぽ。おおばこ。すべりひゆ。吾亦紅。蓬。アカザ。アレチノギク。ヨメナ。露草。イノコズチ。三つ葉。蕗。スギナ。小豆の芽。
全部で一つかみほどだからたいしたことはない。炒めて味噌を入れればかさは減って、味の変わらないうちに食べてしまえる。

しぐれ味噌ほどではないが、その時習っていまも時々作るものは「胡瓜の炒め物」。胡瓜を鉛筆を削るように削ぎ切りして、太白ごま油で炒め、塩で調味するだけだが、生姜のみじん切りを先に炒めておくのが習ったやり方で、ニンニク、胡椒、など応用している。油は多くしない。作って冷やして置くこともあるが、作ったら食べきるよう、多くは作らない。



by buribushi | 2015-08-30 10:02 | 本・短歌など | Comments(4)

ミニマリストという生き方

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このところ、手応えを感ずる「片付け本」に出会ったと思っては読みまくる。
まだ、「どだ!」とウチ中を公開、などという段階にはほど遠いけれども、いままで片付け方を知らないまま来てしまったのだなあ、と気がつく程度にはシンポした。と、思う。思いたい。

「あした死んでもいい片付け」という本には、(ちょっとー、ずるくない?)と思った。今までのこの著者の本には、具体的な片付け方、一日30分と決めて要らない物を抜き、タイマーが鳴ったらぴたりと止める。今日は玄関、次は居間、というふうに回っていく。というやり方が新鮮で、助かったと思う。
「あした死んでも・・・」は、本が出る前に大々的に予告して、予約を取っていた。娘②(片付け屋商売)は発売日に本屋をハシゴして探したという。

私と娘の共通した感想は、いままでの本だけで良かったね。
これはこれでいいところもあるのだろうが、ショッキングな題名を付け、早々と予約を取り始めて、中身はタジラシケーシ(沖縄語で、温め返し)が目立った。あら・・。この商売上手。と。出版社に乗せられたのか。

懲りもせず、「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」という本を読んだ。
ミニマリストという言葉を初めて知った。モノを最小限に減らす生き方。
ミニマリストのモデルハウスの写真。
これ一つで世界一周出来るミニマル・バックパックの写真には、Mac一台。ポータブル浄水器。シュマグというアラビアのスカーフは、これ一枚でストール、マスク、帽子、タオル、緊急時には濾過器にもなるという。充電器、電源ケーブル。寝袋。ポケットソープなど、全部で24点、解説付きで載っている。

すぐ思い出したのは、池澤夏樹の芥川賞作品「スティール・ ライフ」だった。大金を横領した男(金を使う目的ではない)が、名前その他一切の自分の情報を隠し、名前を貸してくれた男に指令を出して株取引をさせながら生きている。すぐ住むところを移せるよう、鞄一つと段ボール箱しか持っていないのだ。
その、鞄一つと段ボール箱ふたつ(だったかな。記憶あいまい)で生きられる、衣類はシーズンごとに着捨て、本は文庫本を読み捨て、と言うようなところに強い印象を受けて、あこがれのような気持ちがした。この主人公はミニマリストの生き方そのもの(お金がありすぎるところを除けば)。
彼のように潤沢なお金があるわけではないから、着捨て読み捨て使い捨てという訳にはいかないけれども、「ぼくたちに、もう・・・」、これはかたづけ本としても高度な参考書ではないか。

片付けの実践はいずれまとめて報告するつもりだけれども、その中の大物、「耕耘機」。私でも使える小型を残し、大きい方を友人に貰ってもらった。動かす力が足らなくなったから。
藍印花布のシャツブラウス、ワンピース、各一点。シャツは新品、ワンピースは着用、どちらも古物店へ。印花布の強さが着こなせなくなっているのに気付いたから。本、大きい手提げ袋に一杯、貰ってもらう。もらい物の靴下5足、Tシャツ、貰ってもらう。



by buribushi | 2015-06-16 06:16 | 本・短歌など | Comments(2)

森茉莉「ドッキリチャンネル」全巻

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週刊誌に長く連載されて好評だったという「ドッキリチャンネル」は、森茉莉の文筆生活のほとんど最後のあたりで、「わたしももう年なのでこういう軽いもので終わりたい」と言っている。
中野翠編「ベスト・オブ・ドッキリチャンネル」しか読んでいなくて、まとめて読みたかった。全集に入っている、と言われても、古本で1万円する。
幸い市の中央図書館で借りる事が出来た。1冊700ページを越える大冊が2冊。
つねに業物(わざもの)を身に帯びて、寄らば斬るぞ、寄らなくてもこちらから斬りかかって、ずん、ばらりんと斬り捨てる。読者は喜んだだろうし、有名人はセンセンキョウキョウだったという。

人物批評の間、間に作者の子ども時代や、父鴎外との思い出、「一本気」がかたちになって縮緬の羽織を着たような母が、姑や「世間」に理解されにくかった無念、自身の短い結婚生活、配偶者や、やはり世間に、抱く無念。
配偶者の父や、同居しているその妾(しょう)の魅力ある人物もちゃんと描かれている。
独り者になって、文筆で生活できるようになって行くまでの、貧乏だけど不便なだけで辛いとも惨めとも思っていなかった日々。
室生犀星に理解され、幼い子どもを見るような目で包まれていたこと。そのほか彼女を理解した文学者のこと。

こういうことを毎週書き続ける事が出来て、大作の小説を書いたのとは別な、大きなカタルシスがあっただろうなあ、茉莉さん良かったねと思う。

親は十七歳の彼女を見合いで早々と結婚させた。ご飯が炊けないどころか自分で薬缶に水を入れて沸かしたこともない茉莉は、女中の沢山いるような金持の家に嫁がせるのがいいだろうという判断だったという。
10歳年上の夫が、猜疑心が強くつめたい人物だったことが徐々に分かって来るエピソード。さらには、性生活が貧しいものだったらしいことも、決して品を落とさない書き方ながら、注意深く読めばわかるようになっていたりする。
喧嘩ばかりしている夫婦、というものはまだ愛がある。ほんとうに凍り付くような冷たい夫婦は喧嘩どころか会話も無い。とあって、あらぬ疑いをかけつづけられた彼女が夫への手紙を長男に託して一人で去ったのは致し方の無いことだった。

どこにあったっけ、と、大冊のページを掻き分けてもう一度読んだ記事。「今や不敬罪はないのでいい気になって言わせていただく」として、皇位を継がれる方は賢いだけではだめで人間の偉きさ(おおきさ)がなくてはならない。私のお推し申し上げる次の天皇は・・・と、名を挙げている。
今の天皇は駘蕩として、偉きい。私はもう余命が少ない。私が生きている間は今の天皇にご存命願いたい。とも書いている。
何時書かれたのだろうと見ると、1980年代。30年も前にこんな事を言っている。いま、人々が(私が、といわないのはずるいけど)口に出さないだけで思っていることを、彼女はその頃すでに見通していた。すごいおばあさん。ほんとの文学者。



by buribushi | 2015-06-01 13:35 | 本・短歌など | Comments(6)

森茉莉「私の中のアリスの世界」

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森茉莉の本は文庫本を何冊か持っているきりだ。「森茉莉全集」を買おうと思うと、1冊ずつ*マゾンに出ていて、「ドッキリチャンネル」なんか1万円近くする。私の持っているのはちくま文庫の「ベストオブドッキリチャンネル」だけだが、買うのは止めて図書館ででも探そう。

今回古本で買った「私の中のアリスの世界」は、今まで読んだことのないエッセイが多くてたいへん面白い。

「道徳の栄え・日本人は型通りの「道徳」ですべてを行いまたそのように見せようとしていて、心の深いところにある、人間である以上は当然持っていなければならない(あるもの)を持っていない。たまに持っている人は必死に隠して、それがあることを誇りにしていない。」
 「だいたい人間の顔を見て私たちがその人について感じるものは、表面のものではなくって、中にあるものなので、その中のものが無ければ顔なんか見る必要がない。顔に紙を貼って、名前が書いてあればいいのである(目だけは穴を開けておく)。」
とか、
どこへ行っても「部屋も、飾ってあるものも、花も、・・・・・どこの家も同じだ。時事問題について言う感想も、同じだ。だから日本では訪問する必要もないし、話を交えることも全然無駄である」
と、痛快である。(目だけは穴を開けておく)。夜中に一人で笑った。


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茉莉おばあさんの好きそうなものはうちに無いので、わたくしおばあさんの好きなものをふたつ載せておく。
ワイルドストロベリー。


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ナガミノヒナゲシ。
ケシの花が好きだがいま植えてない。ナガミノヒナゲシは色も、様子も、ケシのミニチュアという感じだ。人は雑草として嫌うらしいが、私は最初蒔いて育て、いまはこぼれ種子で咲くのを抜かないで眺めている。



by buribushi | 2015-05-18 16:30 | 本・短歌など | Comments(20)

オキナワ マイ ラブ

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1987年に首里のひるぎ社から初版が出ている、黒川修司「オキナワ マイ ラブ」。
黒川は1970年、17歳で沖縄に移り住み、1986年に引き上げるまで、シンガーソングライター、レコード店、ライブハウスなどをしていた。
何の予断も持たず異文化の中に飛び込んでもみくちゃになったはなしの数々は、うちなーんちゅが書いたのとはまた別の意味で私の沖縄理解に役立った。

「琉球フェスティバル」という催しのためのヤマト旅に、かっこよく言えばロードマネージャー、正確に言えばニムチムチャー(荷物持ち)として?同行した。
沖縄で知らぬ者もない高名な芸能人たちの無邪気さ。食事をして、珍しいお箸だと言うので、よろしければどうぞ。と言われるとわれもわれもともらってしまう。マネジャーには高額の請求書。
総打ち上げの日、主催者代表が、箱根の我が家は温泉が出る。よろしかったらどーぞ、と言っちゃった。半月がかりの旅の終わり、みんな帰りたいばかりだろうとお世辞に誘ったら、半分以上の人が誘いに乗っちゃった。
午前一時、主催者氏から黒川に電話あり。「おまえ、自分の役割というものを知ってるのか!これから行くから首根っこ洗って待ってろ!」空が白むまで待ったが来なかった。云々。

沖縄のある民謡酒場で、私が昔いたところの隣町の住人、という岐阜の人と知り合いになった。通称をヒゲパという。
あるときヒゲパ言うに、酒場のあるじとすっかり話が弾み、店を閉めたら家へ行ってこの続きをやろう、と言われた。まさか知り合いになったばかりの人の家へ押しかけるのもなあ、と思って断った、という。「惜しいことをしたね!沖縄の人が家へ行こうと言ったら、ついて行けばいいの。お世辞でなんかもの言いませんよ。私もだんだんわかったんですけどさ」

黒川修司の受難のはなし。勧められれば何の疑いも無く乗ってしまううちなーんちゅ、彼らは自分も人に勧めるときは本気で言っている。私が苦労している自分の性格は、うちなーんちゅと同じだった。だからこんなにうちなーが恋しいんだ。読みながら涙が出たっけ。

この前の沖縄行きで、歌手の大城美佐子に出会ったのもこの店。お店の人たちは私を見ると、ヒゲパの友だちが来た。ヒゲパ元気か、と口々に言う。あれはヒゲパにこと寄せて、私を覚えていると言っているのだ。

私が新潟から来たと知り、「かわいそうに、だからこんなに積もっちゃったんだ」と白髪頭を撫でてくれた地元のお客。
三線に合わせてしずしずと踊りながら、弾き手が先か、踊り手が先か、テンポが少しずつ、やがて大きくさあっと変わってカチャーシーに突入。みな巻き込まれて夢中になって乱舞。そういうあそび上手、遊ばせ上手の地元の人のいる小さい酒場でこそ。観光客相手の店ではこうはいかない。



by buribushi | 2015-04-08 18:29 | 本・短歌など | Comments(4)

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