おしゃべりきものⅡ-または、おしゃべりねこ

茨木のり子の詩

 茨木のり子 ぎらりと光るダイヤのような日

短い生涯
とてもとても短い生涯
六十年か七十年の

お百姓はどれほど田植えをするのだろう
コックはパイをどれ位焼くのだろう
教師は同じことをどれ位しゃべるのだろう

子供たちは地球の住人になるために
文法や算数や魚の生態なんかを
しこたまつめこまれる

それから品種の改良や
りふじんな権力との闘いや
不正な裁判の攻撃や
泣きたいような雑用や
ばかな戦争の後始末をして
研究や精進や結婚などがあって
小さな赤ん坊が生まれたりすると考えたりもっと違った自分になりたい
欲望などはもはや贅沢品になってしまう

世界に別れを告げる日に
ひとは一生をふりかえって
自分が本当に生きた日が
あまりにすくなかったことに驚くだろう

指折り数えるほどしかない
その日々の中の一つには
恋人との最初の一瞥の
するどい閃光などもまじっているだろう

<本当に生きた日>は人によって
たしかに違う
ぎらりと光るダイヤのような日は
銃殺の朝であったり
アトリエの夜であったり
果樹園のまひるであったり
未明のスクラムであったりするのだ



by buribushi | 2012-03-10 17:11 | | Comments(2)
Commented by kazuyoo60 at 2012-03-11 08:22 x
>本当に生きた日
かけがえのない日ですね。とはいえ、その日が私にもあったのかな?。(苦笑)
深刻に考えて沈んでもと、何しろ一人暮らしでは、負の方向になっては困りますので。
Commented by buribushi at 2012-03-11 08:49
kazuyoo60さん
私も考えません。
今日は久しぶりに陽が射して、とてもあかるい朝です。
雪国ではこんなことさえとても幸せな気持ちです。
今日で1年ですね。道を歩いていて動けなくなったときの気持ちを思い出します。私なりの救援活動は始まったばかりです。

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