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おしゃべりねこ

谷崎源氏・他

谷崎源氏・他_a0203003_20285577.jpg

名古屋にいる同級生のユーゾーさんから荷物。谷崎潤一郎訳の源氏物語、昭和16年発行のものである。和綴じふうの装丁で、用紙も和紙のようだ。
これこれのものがあったから送る、と電話が来たとき、お礼は述べたが、ちらと(読むかなあ)という気持ちがしたのだった。
でも、いまだに源氏を通して読んだことはない。いい機会だと思って読むことにしよう。

ユーゾーさは(「さん」ではない、「さ」をつけるのがお国ぶり)、私が小学校2年1学期までと、中学3年2学期から卒業までを一緒に過ごしたキセル同級生で、本を誰かにやろうかと思ったとき私を思い出してくれたのはありがたいことだ。

源氏物語の他には、ビッグイシュー、さまざまな名言を書き抜いたもの、などが入っていた。
良寛の「災難に逢ふ時節にはあふがよく候 死ぬ時節には死ぬがよく候 是はこれ災難をのがるる妙法にて候」とか、
ガンジーの「明日死ぬと思って生きなさい 永遠に生きると思って学びなさい」など。
ガンジーの言葉は初めて見た。有り難かった。

最近知った話。ある三味線の名手がいうに、「演奏は上手だが音が濁っている人がある。下手なのだが音は澄んできれいな人がある」これは修練のほかで、どうしようもないことなのだという。もとの話にはこれにみな固有名詞が入っていて、分かりやすく、じつに興味深かった。
あっ、歌(短歌)にも通うことだと、すぐそう思った。
そして人々の歌を見るに、どちらであるかはじつにくっきりと見えるのだった。
そつなく歌にまとめているが、読む気持ちの「涼しくない」ものと、手を入れなければ歌といいにくいような作品なのに、少し整理してみると何ともいい歌になるものとあるのは前から分かっていた。

このことをもう少し前からちゃんと意識していたらしないで済む失敗もあった。



by buribushi | 2012-01-11 21:29 | 本・短歌など | Comments(6)
Commented by kazuyoo60 at 2012-01-12 09:52 x
>災難に逢ふ時節にはあふがよく候 死ぬ時節には死ぬがよく候
浅学でも、これは聞いたことがあります。良寛さんのドラマでだったかもしれません。
上手でも音が濁るのですか~。絶対音感を持ってる方がいらっしゃるのは聞いていますが、何が作用するのでしょうね。
源氏物語ですか。装丁も凄いです。良いのをくださいましたね。
Commented by buribushi at 2012-01-12 13:16
kazuyoo60さん
これは近くの三條市に大きな被害があった、通称「三條地震」のあと良寛が知人に出した手紙といわれます。
当地は良寛の父、以南の生地で、良寛関係の遺跡も幾つもあり、この文章はお寺の庭に碑となっています。
音のはなし、修練ではどうにもならない部分、ということは、生き方というかその「人」の問題ではないかと思いました。
それを聞いてから作品を見ると、選果場の果物のようにぱっぱと分けられるものも多く、自分でびっくり。
一緒に旅してひどい目にあったことがありますが、いまにして思えば、ひととなりは歌に出ていたのに。

源氏物語は冬仕事?に読みます。
Commented by 花音 at 2012-01-12 16:41 x
こんにちは

源氏物語ですか、難しそうですね~!
私だとまず読めないと思います。^^;
有名な本ですが、もちろん読んだ事もなくて、内容もよく分かりません。
けれど最近テレビで内容を見たら、以外な内容のようで驚きました。

>ガンジーの「明日死ぬと思って生きなさい 永遠に生きると思って学びなさい」など

すごい言葉ですね。
なるほどと思います。
ガンジーは少し前に伝記をビデオで見ました。
とても感動しました。
Commented by ミミの父 at 2012-01-12 18:40 x
写真を見て一歩引いてしまいました。f^_^;
ガンジーの言葉の反対をやっているようです。改めたいですね。

横道にそれますが、元気そうじ屋さんのリンクURLが違っていました。
頭にすばるさんのURLと最後に余分なものが入っています。
取り除いたらリンクしました。

http://buribushi.exblog.jp/”http://blog.livedoor.jp/genkisouji/”

http://blog.livedoor.jp/genkisouji/
Commented by buribushi at 2012-01-12 18:58
花音さん
難しくはないと思うけど、とにかく長いです。
それで私も今までつまみ食いで、あとはあらすじ、しか知らなかったのです。
原文ではとても読み通せないけど、こうして訳されたものなら、と思います。千年以上前の平安時代中期に書かれたものが今読めるのはスゴイことだと思うし、そんな時代に女性が大長編小説を書いたことも世界的に珍しいんじゃなかったでしょうか。
いまの若い方向きだったら、この谷崎源氏をまた訳さなくてはならないかも。その後もいろんな人の訳が出ていますが、不勉強でどれも読んでいません。

ガンジーの言葉は身に沁みますね。
Commented by buribushi at 2012-01-12 20:56
ミミの父さま
読み始めてみましたが、あの文体の例として誰が主語ともわからずもやもやと移っていく人間関係を、これは誰のこととはっきりさせるのでもなく言葉の順を追って現代語に訳されても、ここからもう一度訳されないと分かりかねます。
これを読み初めてみたら、与謝野源氏、瀬戸内源氏などはこのところどうなのだろう、と思えて来ました。
しかし、それらを探して読もうとも思いません、もやもやなりにともかく一度読み通します(読む速度は早いほうです)。

リンクのことありがとうございます。
私はチンプンカン、晩酌後の夫が実際をやってくれているのです(このブログ本体だけは写真を入れるのからなんとか自分でしています)。文字の色も、題名とお名前と逆の方がいいと私は思うし。また「お願い」しておきます。

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